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映画レビュー 「悪人」

悪人

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http://www.akunin.jp/
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=336818#1

妻夫木聡と深津絵里が主演のヒューマンドラマ。監督は李相日。この作品で深津絵里はモントリオール世界映画祭で最優秀女優賞を受賞している。

最近の邦画は作品の出来にバラつきが大きいが、出来の良い作品は本当にレベルが高い。告白しかりアニメだがカラフルしかり。そしてこの悪人もトップクラス級の出来栄えだ。作風が暗く沈みがちだが、作品の持つテーマは非常に重くそれでいてストレートだ。

テーマは2つあり、その人にとって悪人とは一体誰なのか?そしてその裏返しで愛するということはどういう事なのかだ。



祐一(妻夫木聡)と光代(深津絵里)は出会い系サイトを通じて出会う。この二人に共通しているのは孤独。その経緯は違えども、互いに孤独でありそれを破りたいとどこかで思っていて、そのツールとして使ったのが出会い系サイトだった。妻夫木聡の完全に自分のキャラを殺し、人と接点を持とうとしない閉塞感でいっぱいな祐一と、深津絵里も元来持つオーラを完全に消しさり、地元から全く外にも出ず、まじめだが人から全くと言っていいほど視界に入れられていない光代が交わっていく様は見事としか言いようがない。

これは両社が同じ空気じゃないと、とても違和感のあるものになってしまうが、それが気持ちが悪いくらい感じられない。妻夫木は比較的口数が少ないので比較的楽だと思うのだが、深津絵里はあれだけ喋ってるのにも関わらず、深津絵里を全く感じさせず、自分の雰囲気で全てを呑みこんでしまった。

この2人と同じくらい、脇役だが光っていたのが樹木希林だ。彼女にも色々な試練が訪れるが、それにより衰弱しきってる様や、一転し意思を強く持ち立ち向かっていく様は心を打たれる。ある意味、この作品の中で一番人間臭く、老いながらも気持ちの芯の強さが感じられる。特にバスの運転手の言葉に深々と頭を下げるシーンは、我々が忘れかけている何かを思い出させてくれる。

それぞれの取り巻く環境に対し、悪人はそれぞれ違った人になる。その人の本質が分かっていれば、他人が見れば悪人でも、自分にとっては最愛の人になりうる。この複雑に入り組んだ現代社会での、善と悪の倫理観、そしてそれに付随した孤独と愛を強く描かれると同時に、我々も考えさせられる。

実社会の中で、現存する倫理観を越えて行くのは非常にハードルが高い。
そんな中で、最後に祐一と光代が見せた笑顔には何か救われた気がした。

評価:★★★★★★★★★

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