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映画レビュー 「クレイマー、クレイマー」

クレイマー、クレイマー  原題:KRAMER VS. KRAMER

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【allcinema】  【IMDb】

午前十時の映画祭 赤の50本で鑑賞。言わずと知れた名作なのだが、観たのもだいぶ昔なので観なおしてみることに。
この作品でオスカーの作品賞を、ダスティン・ホフマンは主演男優賞、メリル・ストリープは助演女優賞を獲得している。

今までの生き方に絶望し、そして仕事に没頭し家庭を顧みなかった夫のテッド(ダスティン・ホフマン)に愛想を尽かしたジョアンナ(メリル・ストリープ)は、子供のビリー(ジャスティン・ヘンリー)も置いて家を出てしまう。残されたテッドは仕事で重要なポストに就きながらも、子育てを一人奮闘する。そして2人は子供の養育権をかけて法廷で争う事になる。

先ず感じたのは、改めて見直して本当に良かったという事だ。ワタクシがこの作品を観たのは、確か学生の時だったと思う。その時とは自身の経験、環境が全く違うため、より深く作品を理解する事ができ、感動の大きさが当時とは比較にならなかった。昔観たきりで、あまり内容もうすら覚えという方は、是非見直すことをお勧めしたい。

ストーリーは離婚の為に家を出たジョアンナのどうして良いか分らない憤り。残されたテッドの子育てを通じ父親になっていく様、そして板挟みにされた子供の感情を間髪入れずに描いていく。

脚本の中で特徴的なのは、物語はどんどん進んでいくのに、感傷に浸る様なシーンが殆ど無いのに、観てる方はその気持ちが手に取る様に分かるところだ。感動シーンを作って時間を掛けて見せるのは有りがちだが、本作ではそういうシーンは多くなく、あってもコンパクトにまとめられている。テッドやジョアンナ、そしてビリーの気持ちの移り変わりや想いは、振る舞いや台詞に全てが凝縮されていて、観ていれば全てを察する事ができる。
その最たるが、有名な「フレンチ・トースト」のシーンであろう。

ただ見方によっては、滅茶苦茶な脚本と映る場合もあるだろう。冒頭で何の相談も無しに(少なくとも劇中では)突然子供を置いてジョアンナが出ていってしまうからだ。普段の何気ない生活の中でメッセージを送る妻、そしてそれに気付かずを無視する夫的なシーンが冒頭にあれば少しは理解できる気がするが、出ていく寸前のやり取りで一瞬あるだけで、明確な経緯は説明されていない。これはテンポを良くするためだったり、脚本を書いたのが男性だからとか色んな事が考えられるのだが、唐突感が大きく序盤でつまづく人もいるかもしれないが、そこはこのレビューを読んで是非補完して頂きたい。

ラスト15分は涙無くして観られないだろう。父親になついたと思ったら今度は母親の元に行けと言われ、泣きじゃくり親に翻弄されるビリー。そしてビリーをテッドから無理に引き離せないと悟るジョアンナ。ビリーの部屋へ行くために元夫婦でリフトに乗る。この先は、二人が関係を修復したのか、それとも裁判の結果と裏腹にジョアンナが親権を放棄したのかは分らない。が、ここで終わるラストシーンの余韻はたまらないものがある。

ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープ、本作におけるこの両役者に対しては何もコメントする事ははっきり言って何も無い。ダスティン・ホフマンのだんだん父親になっていく表情の変化や、メリル・ストリープのどこか後ろめたさを感じ目に涙をいっぱいに溜めながらも法廷に立つシーンなど、素晴らしいとしか言いようが無い。

30年前の作品だが、今となってもその内容と完成度は唯一無二の作品だ。
是非、大人に観て欲しい作品だ。

評価:★★★★★★★★★★

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コメント
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2011/03/08(火) 22:50 | URL | 象のロケット #eyFua8cs[ 編集]
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