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映画レビュー 「空気人形」

空気人形

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ボク的にはなかなかの良作でした。
何というか、ラブストーリとはいうもののそこが本質では無くて、いろんなエッセンスの詰まったある意味「感じ取る」映画です。
多分人によって、感じ取る、心を打たれる所は違うんじゃないかと。
ただ、感じ取れない人には、ただのありがちなファンタジーで終わってしまい、退屈するかもしれません。

ストーリは、秀雄(板尾創路)が所有する空気人形(ペ・ドゥナ)が心を持ってしまい、秀雄のいない日中は一人で出歩くようになってしまう。社会の中で愛する事、生きる事の<素晴らしさを知る一方で、自分の役目である「性欲処理の代用品」を続ける事に葛藤する。

後は公式Web Siteで確認してもらうとして・・・。

空気人形が社会に出て、いろんな人と出会うわけですが、先ず現代社会の必然とも言える孤独が描写されています。それに加えて男性の方は板尾のラブドールを始めとした現実逃避と、死に向かう老人。女性の方は子供から婆さんまで、自覚がある無しに関わらず虚しさが描かれています。

またもう一つのキーワードが代用品。
あなたは誰かの代用品ですか? 他にも代わりはいるのでは?
現代社会の不安な部分ですよね。そこに一人で直面している。誰も助けてくれない。
みんなが口に出せない(出したくない)部分をはっきり表現してます。

クライマックスのベッドシーン。
全裸の2人、空気を抜く、そして入れる順一。空気を入れられると悶える空気人形。
これ、すげーエロいです。
「入れる」って事は別にあれだけじゃなくて、空気人形だけに息を吹き込むのも自分の中に相手が入ってくる、という描写が有りなんだなと。
この息を吹き込まれるシーンは、ビデオ屋でもあるんですが、ペ・ドゥナの表情が素晴らしく、せつなさとエロが両立してる、見どころシーンの一つです。

最後の猟奇的殺人みたいなはちょっとショックでしたが、元々空気人形に比喩的な表現で、ボクもキミと同じようなもんさ、何て理解できないだろうし。この言葉が原因?で、空気を抜こうと順一は腹を切られ、そのまま失血死してしまう。
また愛する者を失ったショックは測り知れず、結局、空気人形も死を選んでしまう。
ここからがどうにも言葉にならなかったところで、感じ取る映画と書いた最たるところなんですが、今まで孤独な隣人達とのコントラスト的に、スポンジの様に生きる事を吸収していった空気人形。
苦しさを味わいながらも、生みの親である人形師(オダギリ・ジョー)に「生んでくれてありがとう」と生に感謝する。だが愛する人を亡くすと支えが無くなり、自ら死を選んでしまう中にも、やっぱり生まれてくる事の喜びの気持ちは捨ててなかった。
この矛盾するところが心の難しいところで、どちらも正しい気持ちなんですよね、きっと。
ペ・ドゥナの誕生日での涙と、幸せの願いをこめたタンポポの綿毛を観た後は涙をこらえるのが大変でした。

この作品はキャストが素晴らしいですが、やはり特筆するのはペ・ドゥナでしょう。
正直、彼女の事は良く知らなかったのですが、日本の女優であの役をやれそうな人は<全然思いつきません。彼女がいなければ映画として成立しなかったかもしれないくらい、素晴らしかったです。

評価:★★★★★★★★☆☆

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