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映画レビュー 「キラー・インサイド・ミー」

キラー・インサイド・ミー  原題:The Killer Inside Me

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【公式サイト】  【allcinema】  【IMDb】

ジム・トンプスンの「おれの中の殺し屋」をウィンター・ボトム監督が映像化したクライム・ドラマ。保安官助手の内に眠るもう一人の人格とも言うべき衝動に目覚め、次々と殺人を繰り返していく様を描く。主演はケイシー・アフレック。共演はケイト・ハドソン、ジェシカ・アルバ。

西テキサスの田舎で、保安官助手のルー(ケイシー・アフレック)は、同僚からは子供の頃から非の打ちどころがないと言われるくらいの好青年であった。しかしある売春宿の調査で、そこにいたジョイス(ジェシカ・アルバ)
との小競り合いの中で、ルーは自分の中にあった抑えきれない怒りを爆発させ、ジョイスをベルトで打ち付ける。がふと我に返ったルーは、平謝りし、彼女と交わりあう。解き放たれた彼の本性は留まるところを知らず・・・。

正直、この作品は理解が難しい。言わんとするテーマは分るのだが、公式サイトにもある最大のポイントの「何故愛し、何故殺したのか」という点がなんとなく分かるもののスッキリしない。したがって残念ながら、やたら絡みのシーンを見せられ、サイコ野郎がその女性を撲殺し、場違いとも取れるBGMを聞かされたという感じだ。だが、観終わってからじっくり考えると、そのルーの持つクレイジーな部分が、不快ながらも何とも言えない魅力となっている事に気付かされる。

まず「何故愛したのか」というところだ。時系列通りに全て事が運んでいるならば、一応は理解はできる。ジョイスに殴られたルーは、子供の頃のトラウマ?が目覚め、「殴る」という事の快感を思い出してしまった。そしてそれを奇しくも受け入れたジョイス。だからルーはジョイスを愛した。

ただ疑問なのは、ルーはジョイスを殴り付けた後、エイミー(ケイト・ハドソン)の尻もシバイていた。ルーはエイミーと先に付き合っていたはずで、ここで抵抗しないエイミーは普段からこのスパンキングプレイをやっていたのでは?と考えてしまった。とすると、わざわざジョイスを愛する理由がない。そしてルーが子供の頃に覚えたこのプレイの相手が、どこかエイミーに似ていた(ように見えた)。だから年上の幼馴染でずっと付き合ってきたのかもしれない。実際はジョイスを愛したのは殴る快感に目覚めたからというのが妥当かもしれない。

また「何故殺したのか」という点については、多少わかりやすい。ジョイスの場合は、その存在がエイミーにバレそうになったのと、義兄が殺された恨みをチェスターの息子を殺すことで復讐し、尚且つ金も奪うという一石三鳥を狙ったのではないかと考えられる。エイミーについては、自分のアリバイに利用した(会ってたことになってるが時間が合ってない)のがバレるとまずいのと、邪魔なたかりに来た男を殺すの一石二鳥だったからであろう。結局口では何を言おうが、自分にとって面倒な存在になったらとりあえず殺しちまおう、という一貫性がある。

結局、自分にとって邪魔だったり気に食わないな存在を片っ端から殺し、その殺し方は、ジョイスもエイミーも撲殺である。特にジョイスにおいては、顔の形が変わるまで殴り倒している。まさにサイコたる所以かもしれないが、これはある意味ルーの中ではプレイの一種になっているのかもしれない。殴る(撲殺)快感とセックスの快感の境目がなくなっているのではないだろうか。

人にもよると思うが、観終わった後で良く考え、状況を整理して全貌が見えてくる感じだ。サイコ野郎の言動をそのまま見せられても、即理解できるはずがなく分りづらい。客観的な状況フォローがあって欲しいのだが、実際に見ているときは、ルーの心の声の台詞があっても、詳細な説明はシークェンスは特別無いので、自分で時間をかけて整理する必要がある。

また展開も若干スローな割に難しく、またルーのクレイジーな行動と全くマッチしないBGMと相まって、何か変なものを見せられてる気分になる。

ルーのサイコな言動はそれがある意味、本作の魅力にもなるので致し方ないかもしれないが、そのバックグランド等含め、もう少し分りやすくした方が、もっと作品の良さを理解してもらえるように感じられただけに残念だった。ただ、冒頭にも書いた様に、思い返せば思い返すほど、面白みの出る作品だ。

P.S.KLYさんには色々ご指摘頂き、その中で自分も気づきがあったので加筆しました。この場を借りてお礼を申し上げます。また、一日いろいろと考えた結果、評価を上げることにしました。

評価:★★★★★★★☆☆☆

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コメント
普段からスパンキングプレイをしていたということはルーはそのプレイでないと欲情しないワケで、ジョイスがただの娼婦ならば愛さなかった。しかしジョイスはそのプレイを受け入れる女だった。だから若く美しいジョイスを愛した、或いはセッ○スフレンドとして愛した。流れ的にはこれでよいのではないでしょうか。
(何故か引っかかるので分割投稿をお許しください)
2011/04/18(月) 04:16 | URL | KLY #5spKqTaY[ 編集]
セッ○スと女性を殴る行為の境目がなくなっていたというのはあると思います。ただボブが言っていた「チェスターの依頼は指示と同じだ。」というセリフ。要するにこの時点でルーの問える選択肢は2つ。ジョイスだけ追い出す或いは一緒に町を出る。ただ、ここに義兄の死が絡んでくるからややこしい。しかも、ジョイスは息子から金を奪って逃げようと持ちかけるわけです。ここできっとルーは気付いたんじゃないでしょうか。チェスターに義兄の復讐をし、ジョイスを排除し、更に大金も得られるという一石三鳥が可能な状況だということに。

ただ、エイミーを殺したのはちょっと説明しにくいかなぁ。ただ、結局はあの時点では自分に警察の手が伸びていることはわかっていたから、自分を守るために殺したというのが妥当かも。しかも手口は最初のジョイスのときと同じ。エイミーを殴り殺したのがあの男で、男はエイミーに刺し殺されたということにしようと思ったんじゃないでしょうか。柳の下のドジョウってやつですね。。エイミー殺しの犯人としてあの男を射殺させたのは偶然だったと思うんですよ。そこまで計算できないし、失禁した尿でこけたのは偶発だと思うし。
2011/04/18(月) 04:17 | URL | KLY #KR.7r1H2[ 編集]
ども!
解説コメントありがとうございました!

ジョイスとチェスターの息子(名前を失念)を殺した理由の中で、義兄を殺されたチェスターへの復讐っていうのは完全に忘れてました。確かにそうですね。保安官に言われた時はありえない的な事を言ってましたが、ジョイスには愚痴をこぼしてたので、やはりチェスターがやったと思ってたんですね。ここは感想を書き足したいと思います。

エイミーを殺したのは保身のためかと最初思ったんですよ。結局ルーのアリバイは彼女と居た事になってましたし。でもその後結構なぁなぁになってしまったので分らなくなってしまいました。ルーの心の声では「エイミーを殺さなければ・・・」とありましたが、実はたかってきた男を殺すために利用しただけにも見えました。そうだとするとエイミーは不憫でなりません(涙笑)

あとやはり気になるのは子供の頃にルーが、スパンキングプレイを覚えた相手です。
あれは誰だったんでしょう・・・。

やはり難しい作品です。観ながらここまで考察できません(笑)
2011/04/19(火) 00:22 | URL | Nightwalker #8iCOsRG2[ 編集]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011/04/23(土) 13:54 | | #[ 編集]
>子供の頃にルーが、スパンキングプレイを覚えた相手

母親なのでは? 「あなたのパパがしたのよ」
精神病院での回想場面で、親子三人の写真が写りますよね。
両親がSMプレイが趣味の方だったんでしょう。
お母さんにしてみたら、小さな子供相手にちょっとふざけてみた、くらいだったんじゃないでしょうか。

原作は読んでいません。映画を観た感想です。主演のケイシー・アフレックがよかったですね。
2012/08/19(日) 19:59 | URL | nessko #aIcUnOeo[ 編集]
親子三人の写真ではなく、女性二人と小さな子供一人の写真でした。
学校の先生をしていた婚約者の写真みたいですね。
子供の頃のスパンキング遊びの相手は、状況から見て
母親でなければ家政婦さんでしょうか。
「あなたのパパにされた」と言ってましたから、
お父さんにそういう趣味があったということになりますね。
2012/08/19(日) 21:55 | URL | nessko #aIcUnOeo[ 編集]
はじめまして、コメントありがとうございます。

細かい所はちょっと忘れてしまったのですが、写真があったんですね。
そこまで目がいかなかったです。エイミーに似ているたのは、やはりエイミーではなく母親か家政婦だったってことなんですね。
劇場ではそこまで追い切れませんでした。ありがとうございます。
面白い愛の形の作品なので、細かい所をチェックするともっと発見がありそうです。
2012/08/20(月) 16:13 | URL | Nightwalker #-[ 編集]
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