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映画レビュー 「マイ・バック・ページ」

マイ・バック・ページ

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【公式サイト】  【allcinema】

文芸作家、評論家である川本三郎が綴ったノンフィクションをもとに、脚本家・向井康介がフィクションとして再構成したヒューマンドラマ。学生運動が盛んだった70年代を舞台に、革命を目指す活動家の青年を通じ、新人ジャーナリストの葛藤と成長を描く作品。主演は妻夫木聡、松山ケンイチ。監督は山下敦弘。

安田講堂事件が起きた1969年、東都新聞に入社し週刊誌記者に配属された沢田(妻夫木聡)は、先輩記者の中平(古舘寛治)とともに活動家たちに接触し取材をしていた。その中で、梅山(松山ケンイチ)という新鋭の活動家と出会う。沢田は怪しくも親近感を持つ梅山にいつしかのめり込んでいく・・・。

某番組のインタビューで、山下監督は自身も学生運動を体験してないし、教わりながら作品を作ったと語っていた。当時の実際に関わったことのある人の目線で見るとどう感じるかは分からないが、少なくともワタクシの様に、監督と同じく体験したことのないものにとっても、一度、監督のフィルタがかかってるため、理解に苦しむような事はない作りになっている。

鑑賞前の印象では、梅山の学生運動がメインでストーリーが進むのかと思いきや、それをベースにした、沢田の葛藤や挫折、成長を描いたヒューマンドラマの作りとなっている。

沢田は自分の信じたジャーナリズム貫こうとするも、周囲の反対に合い葛藤する。そんな時に出会った梅山に魅了され、スクープを取りたい、自分を信じたい一心から、ペテンとも言える梅山にどんどん引き込まれていき、結局自分を見失うも、やっと人としての自分に目覚めたといったところか。

一見、グラビア写真の倉田眞子(忽那汐里)との出会いや、先輩記者の中平との何気ない一コマが無用にも思えるが、そこでの一言が物語に大きな影響を与えている。倉田の言った「泣ける男が好き」そして平田の言っていた「~の前に男だろ」的な考え方は、梅山の起こした事件に対して振り返る沢田に大きな影響を与えている。この辺の構成や作り方はとても上手いと感じた。

どうしても気になったのが、全体の流れに対しての梅山のキャラクタのギャップだ。どうしても梅山のハッタリなのだが、とてもそれらしく語る口調と、静かだが自己顕示欲の強い性格、そして松山ケンイチの風貌から主役と言っても良いくらい引き込まれる。特に、自信満々に話し、人々を翻弄していく様は圧巻だ。この時のスピード感はたまらないものがある。しかし、そこから急展開を期待するも、またスローペースに戻ってしまう。それが何度か繰り返されて、若干だが嫌気がさしてしまった。

本作も、間を大事にする作品ではあるが、作風自体はもっと何か大きなムーブメントが起きそうな空気を持っている、その最たるが梅山なのだが、実際はそれ程でも無く期待値と外れてしまったところも先の感想と関連するだろう。

ただし、題材やメッセージ性は面白く、最近の邦画の完成度の高さを感じ取れる作品だろう。評価は期待値と好みでばらつくと考える。

評価:★★★★★★☆☆☆☆

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