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映画レビュー 「スラムドッグ$ミリオネア」

スラムドッグ$ミリオネア  原題:Slumdog Millionaire

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【公式サイト】  【allcinema】  【IMDb】

インドのスラム街で強く生き抜いた青年が、インドの国民的クイズ番組で史上最高額まであと一問というところまでのし上がる、社会派ながらもラブロマンス色も強いダニー・ボイル監督の意欲作。本作で第81回アカデミー賞では作品賞を含む8部門を受賞した。

ムンバイ出身のジャマール(デヴ・パテル)は宗教闘争で親を亡くしたものの、兄のサリーム(マドゥル・ミッタル)と共に強く生きていった。青年になったジャマールは、国民的クイズ番組「ミリオネア」に出場し、あと一問で史上最高額というところまで来たが、不正を働いたとし逮捕されてしまう。何故答えがわかったのか、彼は生い立ちを話し始める・・・。

127時間につられて3回目を観てしまった。観るたびに強く生きる勇気を貰える作品だとつくづく思う。親を亡くし、小さいながらも兄弟で必死に生き抜く様は、裕福な先進国社会で、忘れてしまった何かを思い出させてくれる、そのバイタリティには頭が下がる。

そんなジャマールの生き様を見せるのに、何故、クイズで正解できたのか、という回想シーンから過去を辿るという手法が面白い。そこに運命的な繋がりが重要なキーとなるのだが、クイズというシステムを上手く使い、偶然が重なっても嘘くさくならないようになっているのには感心した。さらには、ミリオネアという独特の緊張感を持った番組の性質も上手く利用し、一つ一つのシークェンスの間にクイズを入れ、緊張感が途切れないようにしている工夫も評価したい。まさに構成の妙だ。

さらに、ジャマールのバイタリティの源となっているラティカ(フリーダ・ピント)への実直な想いが加わっているのも見ていて心が熱くなる。幼いころから想い続ける彼女への愛は、大人の恋愛ものでは見られない、とてもピュアなものだ。

兄弟でありながら、ジャマールの「陽」に対して常に「陰」な兄のサリームも忘れてはいけない。完全に兄弟で分業してるかのごとく、時代に流され、堕ちていく様はジャマールとは対照的だし、より鮮明にジャマールのコントラストをハッキリとさせている。

クイズ形式で始まり、クイズで終わる。その中で運命だったことを伝える。出来過ぎた運命の様にも思えるストーリーが、何故かこの構成では自然に思え、心地よい余韻を残してくれる、見せ方にとても高いセンスを感じる。

素直に人として生きるという事に真正面から向き合い、心を熱くさせる作品、必見だ。

評価:★★★★★★★★★

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コメント
アカデミー云々は、いつもは全く興味のない話でまったく賞の威厳も信用もないんですが(笑)
正直、近年これほどの映画に出会えるとはおもいませんでした。
脚本、役者、映像非の打ち所のない、
素晴らしい作品だと思います。
2011/07/12(火) 12:55 | URL | ぱぐちん #-[ 編集]
この作品、クイズミリオネアが主体になってるので、凄く胡散臭かったのですが、実際は骨太のヒューマンストーリーで、観る度に心を打たれます。近代映画の傑作かもです。
2011/07/13(水) 01:06 | URL | Nightwalker #HfMzn2gY[ 編集]
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